不妊治療・不妊症

生殖医療(不妊治療・不妊症)

当院は治療を受けられる御家族の期待に応えられるよう、医師を始めとするスタッフの高い技術力とともに、最新の医療機器類と診療情報管理システム、患者検体認証システムにより、高度で安全性の高い治療を目指します。

5F 生殖医療部エレベーターホール
 

動画によるご説明

妊娠希望・不妊で悩んでいる方・不妊症の方へ、動画によるご説明をしています。
分かりやすいアニメーションとなっていますので、自身や家族・友人と御鑑賞することお勧めします。

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生殖医療の現状

不妊治療は20年前から現在まで大きく変化しています。5組に1組の夫婦が不妊に悩み、体外受精の件数は約6倍、顕微授精は約10倍以上(全国統計)となり、益々増加傾向にあります。現在日本では、出生児100人の内5人が体外受精で生まれた子供(年間約50000人、20人に1人が体外受精児)となっています。広島大学時代は、卵巣過剰症候群、腹腔内出血や感染など様々な症例を経験し、体外受精に関わり20年になります。現在、様々な工夫が構築され、凍結融解胚移植の成功率が高くなりました。
一般不妊検査は、精液検査と卵管造影が重要です(精液検査異常は約40%あり、卵管造影後は約30〜40%が妊娠します)。血液検査(ホルモン)はAMHにより卵巣予備能も予測でき、エストラジオールなどの結果も院内で短時間後判明します。誘発剤使用方法は、患者各々にあった様々な方法で刺激しています。現在、不妊患者は年齢層が上昇し、初診時に40歳以上ということも多くなっています。体外受精を受ける方も40歳以上の患者が多くを占めます(約40%)。日本は、世界一とも言われる少子高齢化、晩婚化が加速的に進み、また同時に世界一の体外受精件数です(約40万周期)。

5F 生殖医療部待合
5F 生殖医療部中待合
 

生殖医療部理念

1. 患者様の希望に沿った治療での妊娠成立
妊娠を目指す治療において、「とにかく早く妊娠したい」「なるべく自然に近い方法で」「仕事を続けられる範囲で」など様々な思いがあると思います。当院は一般不妊治療から体外受精・顕微授精を含む高度な生殖補助医療まで幅広く提供しております。年齢、合併症、検査結果を考慮し、医学的に勧められる方法と患者様の希望や思いをあわせて、患者様ごとにベストな治療を一緒に考えていきます。
2. 高度で安全性の高い治療
当院ではタイムラプスモニタリングシステムなど最新の医療機器を揃えて高い妊娠成功率を目指します。また、取り違え防止策として多くのクリニックで導入されている患者検体認証システムですが、当院ではより卵子や胚に対する安全面を重視した、赤外線センサーを使わない認証システムを導入しております。
3. 身体的・心理的に苦痛の少ない治療を
なるべく痛みを感じたくないのは、すべての患者様の共通の思いだと思います。当院では痛みを感じることがなるべく少ないように配慮したいと考えます。(例えば、一般不妊検査のなかで痛みを感じることが多い子宮卵管造影のかわりに子宮鏡を行うこともあります。)また心理的にも苦痛が少ないように、いつでもご質問やご不安と向き合えるよう相談室を設け、同ビル内の心療内科とも協力体制を整えています。
4. 受診前より健康に
妊娠を希望して受診される方によく認められるのは、冷え性です。自覚がなくてもお腹を触ると冷たい方は多いです。また月経不順や貧血、原因不明の腹痛など身体の不調を改善することも妊娠・出産やその後の生活の上で大切なことと考え、希望される方には東洋医学的な診察も行うことができます。また、運動や栄養面など、体づくりに関する情報も含めて情報提供していきたいと思います。
生殖医療部長 楠田朋代
 

当院で行っている不妊症検査・治療

検査

  1. 精液検査:月〜土曜
  2. 卵管造影:月〜金曜
  3. 血液検査(ホルモン):エストラジオール、プロゲステロン、FSH、LH、AMHなど
  4. 不育症検査:血液検査、染色体検査 など
  5. 子宮鏡検査:月〜金曜

治療

  1. タイミング治療:半年〜約1年
  2. 投薬治療:クロミッド療法、フェマーラ療法、HMG療法、漢方療法など
  3. 人工授精(IUI):5〜6回目安(症例、年齢にもよります)
  4. 体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)
  5. 精子凍結、卵子凍結
 

タイミング療法

タイミング療法はまず最初に行う方法です。予想排卵日に合わせて夫婦関係(性交渉)を行うことです(投薬する場合もあります)。月経開始およそ10〜15日目に来院いただき、超音波検査で卵胞径・内膜厚を測り、血液・尿検査(ホルモン検査)、基礎体温・帯下の状態を確認し排卵日を予想します。年齢にもよりますが、タイミング治療は半年〜1年を目安にします。

投薬治療

クロミッド療法、フェマーラ療法、HMG療法、漢方療法など様々な薬を使い治療を行います。使用する時期・量などは症例により様々です、希望を考慮し投薬致します。タイミング療法・人工授精とも併用致します。

人工授精

次の段階は人工授精です(投薬する場合もあります)。この方法は、タイミング療法と同様に予想排卵日を特定します。その前後で御自宅または院内で採精を行い精液の調整を実施します。調整された元気のいい精子のみを集め、細いカテーテルを挿入し子宮内に戻します。年齢にもよりますが5〜6回が目安です。

体外受精

最終段階は体外受精です。体外受精を行う場合は、排卵誘発の注射や内服薬を使用する方法と(誘発法)、自然周期に近い状態で行う方法(自然周期法)があります。授精方法は、精子・卵子を混ぜる方法(一般的媒精)と、顕微鏡を使って卵子に精子を針で注入する方法(顕微授精)があります。採卵の翌朝に受精の確認をします。受精卵は2〜4〜8〜16分割と進み、桑実胚〜胚盤胞の段階まで進みます。卵の取れた個数や体調などを考慮し、凍結する時期や移植を行うかなどを判断します。凍結は液体窒素により凍結保存をします。移植の方法は、採卵周期移植・自然周期移植・ホルモン補充周期移植があり、希望を踏まえ予定を立てます。

精子凍結、卵子凍結

精子、卵子の凍結を行います。液体窒素により凍結保存をします。

いずれも、患者背景・年齢・不妊歴・治療歴など、人により治療は様々です。担当医と相談の上、本人の希望を踏まえ治療を行います。

5F 生殖医療部採卵室
5F 生殖医療部培養室
 

よくあるご質問 Q&A

1. 不妊治療専門の病院を受診するかどうか迷っています。どのように判断すれば良いでしょうか?

一般に、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにも関わらず、1年以上妊娠しない場合に「不妊」であると定義されています。ただし、女性に月経があっても排卵していなかったり、卵管が詰まっていたり、また男性も精子の数が少なかったり、精子の運動性が悪いなど、妊娠を難しくする見えない原因が隠れている場合があります。男女とも加齢により妊娠しにくくなることも知られています。このような場合には、妊娠しない期間が1年に満たなくても検査や治療を考慮した方が良いと考えられます。まずは不妊治療専門の医師にご相談いただき、ご自身の状態について把握することをお勧めします。

5F 生殖医療部待合

2. 初診の際に行う検査はありますか?

受診時に既往歴や不妊期間、治療歴など、これまでの経過について問診させていただきます。過去1年以内に、一般血液検査や感染症検査、婦人科(女性)または泌尿器科(男性)で検査を受けたことがある方は、結果をお持ちください。過去1年以内に受けられた検査については、当院で再検査は致しません。その他、尿検査や血液検査(一般血液検査、クラミジア抗体検査、感染症検査、甲状腺機能検査、抗ミュラー管ホルモン(AMH)、風疹抗体など)、子宮頸がん細胞診などを行います。

3. 初診に適した時期はありますか?

尿検査や血液検査(一般血液検査、クラミジア抗体検査、感染症検査、甲状腺機能検査、抗ミュラー管ホルモン(AMH)、風疹抗体など)、子宮頸がん細胞診などは、月経周期に関係なく、いつでも行うことができます。その他、超音波検査や血中ホルモン検査など、月経周期に合わせて行う検査があります。患者さまお一人お一人に合わせて、その時期に可能な検査から始めますので、月経周期に関わらず、お越しください。

4. 初診は夫婦で受診した方が良いですか?

奥さま、またはご主人さまお一人での受診でも構いません。お一人で受診される場合には、可能であれば過去の検査結果や治療内容について、お二人分の資料をお持ちください。

5. 治療や検査はどのような流れで進んでいきますか?

最初に、不妊治療が必要かどうか、どのような治療が適しているかを判断するための「スクリーニング検査」をご夫婦ともに受けていただきます。流産を繰り返している場合は、不育症検査をお勧めする場合もあります。その結果により、医師から最適と考えられる治療方法についてご提案し、ご夫婦のご希望と合わせて、治療方針を決定します。 治療の流れとしては、まずはタイミング療法人工授精による治療を半年程度行います。妊娠に至らない場合には、体外受精へと進みます。これらの治療と並行して、漢方薬による治療をお勧めする場合もあります。ただし、患者さまにより治療開始時の治療方法や期間が異なります。

6. 受診にかかる時間や費用の目安はどの程度でしょうか?

初診では、問診や検査、診察を行いますので、会計まで1時間半〜2時間程度とお考えください。初診時は、スクリーニング検査費用として女性は2〜3万円、男性は1〜2万円ご負担いただきます。その他、初診料、採血技術料が必要となります。各治療法の費用については、こちらをご覧ください。
当日の来院患者さまの数や、患者さまの診療内容により、費用やお待ちいただく時間が変わる場合がございます。ご理解くださいますようお願い致します。

7. 仕事と治療の両立は可能でしょうか?

不妊に関する検査や治療の多くは、月経周期に合わせて行う必要がありますので、通院に合わせて勤務時間や休日の調整が必要になる場合もあります。体外受精治療の場合は特に受診回数が多くなり、勤務状況によってはお仕事との両立が難しくなることも起こり得ます。当院では、お仕事をお持ちの方の通院も考慮して、土曜日の午前・午後とも診療しております。お悩みの方は、治療の進め方や通院回数、時間帯などについて受診時にご相談ください。

8. 子供と一緒に通院することはできますか?

可能です。ただし、生殖医療部門がある5階フロアーにはお子さまはお入りいただけませんので、ご注意ください。保護者同伴の場合は、9階キッズスペースでお待ちいただくことができます。受診時間にお子さまお一人になる場合には、2階 広島中央通り保育所にて一時預かりのご利用をお願いしております。いずれの場合もご予約の上、ご利用ください。詳しくは総合受付(Tel:082-546-2555)にてご案内しております。

9. 夫が来院できる日に、改めて治療や検査について詳しく聞きたいのですが、可能でしょうか?

可能です。不妊治療では心理的、身体的に負担が大きくなる女性にとって、パートナーの理解は大きな支えになります。また治療中は、お二人それぞれに疑問や不安、心配事が生じることも少なくありません。当院では、不妊カウンセラーや培養士による相談も随時受け付けておりますので、ご希望をお伝えの上、ご予約ください。

 

説明会、セミナー&妊活ヨガのご案内

  • 初診前説明会&フロア見学 毎月第2土曜日 16時から

    対象:当院への受診を考えておられる方

  • 体外受精説明会 毎月第4土曜日 16時から

    対象:当院治療中で体外受精へのステップアップを考えておられる方

  • 妊活ヨガ 毎月第1・3土曜日 17時半から

    対象:当院治療中の方、及び当院への受診を検討されている方

  • 医師と管理栄養士による妊活のための栄養セミナー 奇数月の第3金曜日 14時から

    対象:当院治療中の方、及び当院への受診を考えておられる方

詳しくはこちらをご覧ください。

 

診療時間

時間
9:00〜12:00
14:00〜17:00 -

休診日:日曜・祝日

 

外来担当医スケジュール

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ドクター紹介

生殖医療部長
楠田 朋代(くすだ ともよ)

広島大学医学部医学科を卒業後、広島大学医学部附属病院およびその関連病院にて産婦人科診療全般を学び、卵巣がんの研究にて学位を取得した後、広島大学病院および絹谷産婦人科で生殖医療を学び、一般不妊治療から体外受精までのべ数千件の患者さまの治療に携わらせて頂きました。
患者様に合った治療方針を考え、冷え性などを改善する東洋医学的な治療から、体外受精・顕微授精を含む最先端の生殖医療まで幅広く提供させて項きたいと考えております。当院に来られた患者さまが快適に治療を受けられ、少しでも早く妊娠できるよう精一杯努力してまいります。

プロフィール
平成10年(1998年) 広島大学医学部医学科卒業 広島大学医学部附属病院産婦人科
平成11年(1999年) 国立病院機構呉医療センター
平成17年(2005年) 広島大学大学院卒業博士号取得 尾道総合病院(産婦人科副部長)
平成20年(2008年)〜平成29年(2017年) 医療法人絹谷産婦人科
平成29年(2017年) 広島大学病院総合診療科漢方診療センター(研修登録医)
平成30年(2018年) 香月産婦人科 広島中央通り 生殖医療部長

資格
医学博士
日本産科婦人科学会専門医
生殖医療専門医

所属学会
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
日本東洋医学会
日本抗加齢医学会

医療法人秋月会 理事長
香月 孝史(かつき たかふみ)

出産と不妊治療を専門とし、1997年から広島大学で不妊治療・体外受精を開始し、2005年からは当院でも行っており、妊娠例は2210症例となっております。