一般的に、ピルとは内服による卵巣由来のホルモン(エストロゲン、プロゲスチン)合剤のことを言います。2008年より月経困難症や子宮内膜症を治療対象とした低用量ピル(LEP:Low dose estrogen-progestin)が保険治療として認められています。飲み始めてから最初の1-2ヶ月間は吐き気、頭痛、不正出血などのマイナートラブルが約3割の方に出現しますが、内服を続けるうちに落ち着いてきます。また、気を付けたい副作用として血栓症があり、場合により命にかかわることがあります。特に片側性の足のむくみや発赤、息切れ胸痛などの症状がある場合には早期に受診先にご相談ください。ただし、そのような血栓症は気にしすぎる必要がないレベルの頻度といわれています。脱水は血栓の誘因となりますのでご注意ください。
LEPは月経困難症や子宮内膜症に有効なだけでなく、過多月経やニキビ、さらには子宮体癌や大腸癌、卵巣癌の発症率を下げることが知られています。また、ライフスタイルにあわせた体調管理のために低用量ピルを使用するケースも増えています。競技スポーツで活躍しているアスリートは月経による体調変化が成績に響くため、月経管理目的で低用量ピルが使用されています。数か月に1回の出血を起こす製剤もありますので、お悩みの方は当院までご相談ください。
避妊目的での薬や処置はすべて健康保険がきかない自由診療になります。女性のライフプランや夫婦間の家族計画にお役立てできますので、ご相談ください。
低用量ピル(OC:Oral Contraception)を正しく使用した場合、避妊失敗率は0.3%と言われ保険診療によるLEPと同様の副作用があります。副作用が強く感じる場合には別の種類の薬を試すこともできます。
子宮内デバイス(ミレーナなど)を挿入する方法もあり、避妊失敗率はOCと同等と言われます。不正出血や疼痛、膣内脱出、腹腔内迷入などの注意点があり、定期的な超音波検査による位置の確認が必要になります。
避妊に失敗した方、または避妊をしなかった性交後に緊急的に用いる避妊薬(アフターピル)があります。そのような性交後 72時間以内にアフターピルを服用していただきますが、服用すれば完全に妊娠が回避できるものではなく、時間がたてばたつほど効果は低くなります。服用後の注意事項もありますので、早期にご相談ください。
日本では「母体保護法」により妊娠 21週までに開始する人工妊娠中絶が認められています。既婚の場合は本人と夫の同意が必要で、同意書に署名をしていただきます。この施術は母体保護法に基づいて医療行為を行うことができる医師(母体保護法指定医)が行います。当院での人工妊娠中絶は、妊娠12週未満では日帰りによる手術法が可能ですが、処置開始が妊娠9週未満ではメフィーゴパックをもちいた薬剤法も可能です。
手術法は点滴内に薬を入れて静脈麻酔をかけ、子宮内容物を吸引や掻爬により体外に排出させます。術中、術後の痛みはすくなく、翌日から通常生活がほぼ可能です。また、注意点として約0.3%で出血多量のため入院などの管理が必要となることがあり、0.1%未満ですが子宮に傷がついて修復手術が必要になることや、後々の分娩において癒着胎盤になるリスクがあります。
薬物法の注意点として、1剤目内服の2日後に2剤目を内服した後、現状のルールでは胎嚢排出を確認するまで入院管理が必要になります。麻酔をしないため排出する際に強い痛みを感じることや、多量出血を伴う場合もあります。また、なかなか排出しなかった場合には翌日朝まで入院継続となることや、薬物だけで排出しない場合には追加で手術法が行われることになります。
診療費・入院費のお支払いに「クレジットカード」や「デビットカード」が使えます。また、「電子マネー決済」も対応しております。これにより医院のお支払いが現金だけでなく、「クレジットカード」や「銀行のキャッシュカード」「電子マネー」を使って出来るようになります。「多額の現金を用意しなくても良い」、「手持ちのお金が足りない時にも支払いが出来る」等々、患者様にとって便利なお支払い手段です。ぜひご利用ください。